手ブレと被写体ブレを無くす工夫をしよう。一眼レフで写真がぶれるのはなぜ?
カメラで撮影した写真がなぜかブレてしまう…。そんな悩みはありませんか?今回はそんな悩みを初心者にも分かりやすく解決したいと思います。今回は連載記事「一眼レフで写真がぶれるのはなぜ?その対策を解説してみる」の第2回。ブレを防ぐ2つの方法を覚えていきましょう^^
目次
手ブレと被写体ぶれのおさらい
前回の通り、ぶれには手ぶれと被写体ぶれの2種類があります。そして、ぶれの発生源はそれぞれ撮影者、被写体にあります。つまり、ブレを防ぐ方法は2種類覚える必要があります。
ブレを無くすには2種類の対策をしよう
ぶれを無くすためには、カメラが震えない工夫とシャッタースピードを速く切る事で防ぐことができます。まずはブレに対する防止策をざっくりと、まとめてみます。
ぶれの種類 | ぶれの発生源 | 対策 |
---|---|---|
手ブレ | 手や体の振動 | カメラが揺れない構え方、固定方法を覚える |
被写体ぶれ | 被写体の速すぎる動き | シャッタースピードを速く設定する |
それでは、それぞれの対策方法をもう少し詳しく見ていきましょう。
手ぶれの対策
手ブレを防ぐにはカメラ撮影者自身、またはカメラが揺れてしまうことを防ぎます。まずは手軽な対策から順番に挙げてみたいと思います。複数を組み合わせると、より手ブレ対策に効果的です。
三脚にカメラを固定
三脚に固定すると、撮影者の手からカメラが離れるため、カメラが人の振動を拾うのを防ぎます。ただし、風が強い場所や、橋の上で撮影するなど、撮影場所によっては振動を拾いやすいシーンもありますので万能ではありません。
手ブレ補正機能を活用
カメラやレンズに備わってる機能を活用する方法です。手ブレ補正をオンにしていると、ブレを防ぐことができます。ただし、手ブレ補正の効果は1/4から1/16に軽減する機能であり、振動が0になることはありません。あまりにも振動が多いとブレが目立つ場合があります。
両脇を締めてカメラを構える
カメラを構えるときに、脇を締めて撮影すると、腕の振動がカメラに伝わるのを防ぐことができます。
壁や物などにカメラや体を支える
地面にカメラを置いて撮影したり、ガードレールや標識に体を当てながら撮影します。 前述の脇を締めるという話と同様に、振動がカメラに伝わるのを防ぐことができます。
セルフタイマーを使う
シャッターを押す瞬間に押した振動がカメラに伝わってしまう事があります。そこでカメラにはシャッターボタンを押してから数秒でシャッターが切れる「セルフ・タイマー」機能を使い、シャッターボタンを押した際の振動を防ぐ事ができます。
使用レンズの焦点距離に応じてシャッタースピードを上げる
手持ち撮影でブレる可能性が少ないシャッタースピードの限界値は
1/レンズの焦点距離[秒]
と言われています。例えば、焦点距離300mmのレンズの場合では1/300秒、50mmのレンズでは1/50秒、10mmのレンズでは1/10秒が手持ち撮影のシャッタースピード限界値となります。これよりも速いシャッタースピードで撮影するとブレを防ぐことができます。
ちなみに、三脚は軽くてコンパクトで頑丈なこちらがオススメです。
被写体ぶれの対策
被写体ブレとは被写体の動きがシャッタースピードよりも速く、被写体がブレてしまう事です。被写体ブレを防ぐにはシャッタースピードを速くする必要があります。
しかし、被写体の動きはそれぞれ違うため、ブレずに写し止めることのできる最低限必要なシャッタースピードが違います。
そこで、被写体ブレを防ぐためには、被写体の動きよりも速いシャッタースピードが幾つであるか覚えておくと良いと思います。下の表では、被写体ブレを起こしにくいシャッタースピード値をまとめてみました。おおよその目安になりますので参考にしてください。
被写体 | 必要となるシャッタースピード(秒) |
---|---|
動きの少ない風景 | どれだけ遅くても良い |
歩いている人 | 1/100 〜 1/200 |
走り回る子供 | 1/250 〜 1/500 |
羽ばたく鳥 | 1/1000 〜 1/1500 |
水しぶき、水の流れ | 1/1500 ~ 1/2000 |
まとめ
いかがだったでしょうか? 今回はブレの種類に応じた対策方法を覚えました。具体的に、手ブレに対しては、カメラが揺れない工夫を覚え、被写体ブレに対しては適切なシャッタースピードを使う必要があることを説明しました。
次回はレンズやカメラと、ぶれの関係についてまとめてみたいと思います。
(お知らせ)誌面に掲載されます
2/24に発売される「 みんなのPhotoshop RAW現像教室 - 著:大和田 良/インプレスブックス 」にて、過去に提供した作例2点が掲載されることになりました。
レタッチに関する書籍ですが、多彩なレタッチ表現が見られる内容となってますのでぜひご覧ください。