α7R2を使い出して早い段階で購入したのがFE 90mm F2.8 Macro G OSS(SEL90M28G)マクロです。Eマウントレンズは次々に新しいレンズを出していますが、このレンズの良いところや、デメリットを簡単にレビューしてみたいと思います。ちなみにFE90mmは1年半ほど使っています。
SONY 単焦点マクロレンズ FE 90mm F2．8 Macro G OSS Eマウント用 フルサイズ対応 SEL90M28G
SONYフルサイズ用のマクロレンズです。特に開放F2.8で色収差が見られない点や隅々まで解像する良所は、マクロ撮影や風景撮影で威力を発揮してくれるはずです。また本体内蔵のフォーカスリミッタースイッチを活用すると動く人物に対してAFの追従性が高いのも見逃せないポイントです。マクロや風景以外に子供の撮影にも活躍できるFEレンズの中でもおすすめレンズです。
開放から精細な写りで次世代レベル
まず良いところとして挙げられるのが、絞り開放のF2.8からキメ細かい描写をする点です。しかも開放から収差(色の滲み)が無く、画質向上のために絞る必要が一切ありません。
こういったレンズはまだまだ少ないと思いますので、このレンズのアドバンテージじゃないかと思います。
過去にNikonのAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDも使っていたのですが、このレンズは開放の収差が見られました。ですが、FE90mmは105mmよりも明らかにクリアな写りをします。花や水滴を撮るのにも大いに役に立つでしょう。
ただし、強い光をボケとして入れると、縞々の模様が入ることがあります。上記の写真では、水玉のボケに縞々が入っています。
これは巷で玉ねぎボケとか年輪ボケと呼ばれているものです。玉葱ボケは発生することもあれば、発生しないケースもありますので、何とも言えないのですが、これは少し残念ですね。縞の原因は非球面レンズ制作時の切削痕だそうです。
手ぶれ補正のお陰でブレずによく撮れる
FE 90mm F2.8 Macro G OSSは手ブレ補正が搭載されているレンズです。花の撮影や、暗い場所のポートレート。そして絞って撮影する風景撮影などでも威力を発揮してくれます。
手ぶれ補正が付いているお陰で、いろんなシーンで持ち込めるレンズとなっていると思います。
子供の撮影でもオートフォーカスが食いついてくれる
自分が持っているSony Eマウントレンズの中でもオートフォーカスが速くて正確だと感じているのが、このレンズです。子供のちょっとした動きにもしっかり追従してくれます。
更に、このレンズはフォーカスリミッタと呼ばれる、ピントが合う範囲を限定する切り替えスイッチが付いています。ピントが合う範囲を限定すること引き換えに、オートフォーカスが速くなるというメリットがあります。
特にα7RIIとの組み合わせでは、人物の瞳にピントをあわせ続けてくれる「瞳AF-C」という機能が使えるので、カメラ任せでも動いている人の目に、カメラが勝手にピントを合わせてくれます。
α7R2の瞳AF-C(eye AF)はこのようなイメージです。
これは本当に凄いなと思いました。α7R2とFE90mmの組み合わせだと、一眼レフよりも正確に綺麗な写真が撮れる事も多くなりました。確実に人物被写体を撮影したい時にはオススメしたい組み合わせです。
遠景でポートレートを撮ると後ボケが汚くなることも
これはデメリットというか、マクロレンズのよくある話だと思いますが、近い背景をぼかすと汚くなることがあります。FE90mmで率先してポートレートを撮ることは少ないと思いますが、背景との位置関係を意識しながら撮影していくと良いかと思います。
花の撮影など、被写体に近づいた撮影では後ボケが目につく事はありません。気をつけたいのは遠くにいる被写体です。